県議会日程・本会議論戦(大要)・表決
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2009年6月定例会
以下は、2009年7月2日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。
村上要議員(社会民主党・護憲連合)の一般質問(大要)
1 貸し渋り問題について
アメリ力発の金融危機は、極端な外需依存経済にあった日本経済にも深刻な影響を与えている。投機マネーの異常膨張、マネーゲームに狂奔した結果の破たんであり、世界の経済と金融のあり方が根本から問われていると考える。
こうした経済の波は、さらに大きなうねりとなって地方に押し寄せ、本県経済も全域・全業種に大きな影響を受けている。特に中小企業、下請企業が苦しいほか、個人消費も低迷しており、景気の悪化は顕著である。
その反面、資本金10億円以上の企業は200兆円以上もの内部留保を確保し、利益を温存し、体力も十分ある。ところが、大企業は、首切り・雇い止めにより大失業を生み出し、雇用に対する社会的責任を放棄している。
首切り対象の労働者の多くは若者で、職を失えば直ちに路頭に迷ってしまう。 中小企業は金融環境が厳しさを増し、企業倒産が高水準で推移している。国が景気対策として金融支援を行っているが、金融庁への貸し渋り、貸しはがしの相談件数は2008年10~12月期に急増し、2002年の相談窓口開設以後、四半期の過去最多となった。さらに、資金供給で最大の責任を果たすべき3大メガバンクは、この1年で中小企業への貸出しを約2兆6,000億円も減らし、貸し渋り、貸しはがしが指摘されるなど問題となったことから、金融庁が4~6月に立入検査を行った。
私も同様の声を耳にし、相談を受けた経験がある。
(1) 貸し渋り、貸しはがしの現状をどのように認識しているのか。
(2) 県への金融相談件数やその実態、信用保証協会の利用状況と代位弁済の現状はどうか。
2 総合交通体系の確立について
高速道路及び本州四国連絡道路の通行料を上限1,000円とする割引料金制度は3か月余りが経過したが、ある船舶関係の経営者は、この制度を「最大の愚策だ」と吐き捨てるように言われた。
四国と本州は橋で結ばれ陸続きとなったが、日本は島国であり、造船、海運と航路の維持・発展により成長し、今日を迎えている。
しかし、船舶を取り巻く環境は、原油・燃料油の高騰、世界的な金融不安と景気の後退、加えて高速道路などの料金引下げと、麻生政権での経済対策3段ロケットではないが、3段攻撃を受け危機的な状況である。今回の割引料金制度は、ETCを装備した乗用車の土・日・祝祭日の利用を対象に5,000億円をつぎ込む2年間の措置とはいえ、これとは別に10年間で2兆5,000億円をつぎ込む料金割引も実施されており、その影響は想像に難くない。
県内でも、昨年、松山~門司航路、伯方・因島間のフェリー航路、三崎~別府航路が廃止され、今年に入ってからも、今治・下田水間の減船・減便、大分~大阪航路の今治寄港廃止、さらに昨日から堀江~阿賀航路の廃止と相次いでいる。また、港周辺施設、県民生活人の影響も心配される。クリープのない伽排なんてというキャッチコピーがあったが、船の発着がないのに港と言えるのか。多額の投資をした港湾が利用されなくなる、2年間限定とされる現行割引制度が終わった後はどうなるのかなどの不安も募る。
車の走行等はCO2排出量が増大し、モーダルシフト政策にも逆行する。
6月補正予算による航路関係事業者に対する緊急支援については、関係者はもとより利用者の立場からも感謝申しあげるが、事業者自らが「支援は肺炎患者へのカンフル剤のようなもの。ありがたいが、自らの体質強化と経営改善がなお必要」と言うように、対策は一時的なものである。
事業者の努力は必要だが、行き過ぎた車社会の現状を改め、環境問題をキーワードとした公共交通、総合交通の視点に立った政策づくりが求められている。
(1) 交通分野におけるCO2排出削減への取組状況及び今後の取組みはどうか。また、環境面から、海上輸送の役割についての認識はどうか。
(2) 島しょ部住民の航路維持の願いに、移動の自由を保障する立場からどのように取り組んでいくのか。
3 有機農業について
第14回環境保全型農業推進コンクールにおいて、地元小中学校の給食への有機農産物の供給とともに、栽培技術の確立と普及などの活動が高く評価された今治立花有機農業研究会が大賞を受賞し、全国から注目を浴びている。
本県における有機農業の取組みは、30年も前の1979年に今治市、川内町、中島町の有機農業者等が消費者と提携を行う愛媛有機農産センターを設立、今治市立花地区では、1982年に立ち上げた有機農業研究会が、翌年から学校給食に有機農産物を供給している。現在では、5小中学校に1,620食分の有機農産物を供給しているほか、学校での交流会、生徒をほ場へ招くなどの食農教育も行っている。同研究会は、全国有数の有機農業先進地域への発展に大きく貢献している。社民党県議団も幾度か視察・交流したが、みなさん夢と確信を持ち取り組んでいた。
有機農業推進には、周辺農業者や地元農協との連携、協調および経営の確立が重要であり、今日までの経過の中で苦労もあったと想像するが、一昨年、慣行農業の水稲ではウンカ被害が多発したが、有機農業の水稲ではウンカ被害はほとんどなく、周辺農業者の理解が深まったなどと語っている。
また、県内では、議会視察を行った旧新宮村における全戸での無農薬茶の栽培など優れた取組事例がある。
県は、昨年3月、来年度までを計画期間とする有機農業推進計画を策定しているが、計画策定時点の有機農業の取組面積は耕地面積の0.6%である。大賞を受賞した今治立花有機農業研究会や旧新宮村での取組みなどを参考に、環境県・愛媛、「愛媛産には、愛がある。」生産物づくり、有機農業と地産地消の推進が図られることを願う。
有機農業について、現状及び動向を踏まえ、どのように取り組んでいくのか。
4 子どもの貧困について
(1) わが国は、つい先日まで一億総中流と言われ、貧困は存在しないものと錯覚させられていた。
ところが、行き過ぎた市場原理主義と規制緩和、さらに世界的な経済危機が追い打ちとなって私たちの暮らしを襲い、格差の固定化と貧困層の拡大をもたらしている。
そのような中、日本の相対的貧困率がOECD諸国の中でアメリカに次いで2位というショッキングな統計が明らかにされている。「子どもの貧困」問題は、子どもの成長、健康、教育、生活習慣などに深刻な影響を及ぼし、自ら生きる力を身につけることを疎外しかねないばかりか、個人、家族の問題にとどまらず、世代間の連鎖となるなど社会的な課題となっている。
OECDによると、わが国の子どもの相対的貧困率は年々上昇しており、2008年報告では30か国の平均を上回る13.7%、子どもの7人に1人が貧困状況とされた。また、日本だけが、世帯の所得そのもの(再配分前) より、納税、児童扶養手当受給などの再分配後の所得の方が貧困率が高く、社会保障や税制度の不備が指摘されている。
さらに、わが国の母子家庭は母親の就労率が高いにもかかわらず、ひとり親家庭の貧困率がOECD諸国の中で2位と極めて高い状況にあり、母親の労働環境における諸問題、公的な支援の不十分さと国民健康保険料負担が重くのしかかり、生活を圧迫していることが窺われる。
就学のための援助を受けている、高校を退学せざるを得ないなどの児童生徒の現状と、その対応はどうか。
(2) 国連子どもの権利条約20周年を迎えるが、締約国である我が国において「子どもの最善の利益を追求する」という態度と政策の不在が指摘されている。国連、子どもの権利委員会は、我が国に子ども政策を国が総合的に行う「子ども省」のような独立した省庁がないことを指摘しているようだが、日本政府は聞く耳をもたないようで今日に至っている。
一方、国は構造改革と地方分権、三位一体改革を唱え、十分な税源移譲や支援を行わないまま、子どもの福祉や教育などに関する責任を地方自治体へ重く押し付けてきた。その結果、保育、就学援助、子どもの医療と一人親家庭への支援などで地域間格差を生んでいる。また、公立保育所の民営化が進み、保育の質や子どもの安全性の確保、職員待遇の悪化などが心配されている。
何よりも子どもの生存権と権利を守るシステムの整備が図られること、ナショナルミニマムの確保と、直接子どもと家族に接する地方自治体の主権が確立されることが求められている。
日弁連による 「子どもの権利委員会」、川崎市における 「子どもの権利条例」などの取組みがあるが、本県もこうした取組みを促進すべきである。
子どもの権利条約の20年で、どのように施策が進んだと考えているのか。また、本県における子ども施策のあり方をどう考えているのか。
5 プルサーマル計画の見直しについて
6月12日、電気事業連合会は、2010年度までに16~18基の原発でプルサーマルを実施するとしていた計画を変更し、2015年度までに実施すると公表した。
これを受け、電気事業連合会から計画見直しの検討を要請されていた電力会社などのうち、8社は時期などの見直しを発表したが、九州電力、四国電力、中部電力の3社は、プルサーマル計画を予定通り実施するとしている。
MOX燃料が原発の炉内に装荷されると、3~4年後には使用済MOX燃料として炉内から取り出されるが、原発サイト外には搬出されず、サイト内に保管されることになる。これは、2005年10月に策定された「原子力政策大綱」において、「使用済MOX燃料の処理方策は、2010年頃から検討を開始する」とされていること、及び資源エネルギー庁・原子力立地・核燃料サイクル産業課長が、今年1月15日、北海道議会での「貯蔵する場所は発電所です」という答弁から明らかである。
処理方策が決まっておらず、また国から具体的に説明がなされていないことから、福井県は、1999年6月7日付で、通産大臣に「使用済MOX燃料の処理方針を具体的に明らかにすること」と要請しているが、具体的な回答はない。また、中国電力島根原発の立地市である松江市が2006年10月、資源エネルギー庁に提出した「使用済MOX燃料を再処理する第二再処理工場の操業が確実に実施される具体的計画を示すこと」とする質問書に対しても、大臣は「国として責任を持って取り組む」という答弁にとどまっている。さらに、静岡県は2008年3月に、北海道は2009年3月に、そして本県も参加する原発関係14道県で構成する「原子力発電関係団体協議会」から、直近では2009年5月28日付「要望書」の中で、使用済MOX燃料が発電所に長期間貯蔵され続けないよう、処理体系を早期に決定することと要望しているが、プルサーマル計画実施直前になった今でも、国からは使用済MOX燃料の方策について具体的な回答は示されていない。
高速増殖炉の開発も、「もんじゅ」再開の目途が立たず、商業化の予定は今まで8回延期されており、当初の計画より既に80年遅れているとされるなど、2008年版原子力白書でも認めているように、処理方策の検討開始が遅れるのは必至の状況にある。
(1) 使用済MOX燃料の処理方針に対し、原発立地自治体から質問や要望されているが、具体的な処理方針は明らかにされていない。
県には、伊方プルサーマル計画の責任の一端がある。
使用済MOX燃料の具体的な処理方針が明らかでないこと、電気事業連合会が計画の見直しを行ったことを、県はどのように受け止めているのか。
(2)MOX燃料の装荷を見合わせることが求められると思うがどうか。
原発の耐震安全性評価の抜本的見直しの声があることを含めて問う。
白石徹議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1 農商工連携について
活力ある経済社会を構築するためには、地域経済の中核をなす中小企業者と農林漁業者が、共に元気を取り戻すことが重要である。
国では、農商工の連携強化による新たな事業展開を支援する農商工等連携促進法を昨年7月に施行し、従来の産業間の枠組みにとらわれない新たな取組みがスタートした。この法律に基づき国の認定を受けた事業者に対しては、専門機関による事業化のサポートや補助制度が適用されるなど大きなビジネスチャンスに発展する可能性が高いが、昨年度までに認定を受けたのは全国で172件、このうち本県は3件と聞く。
低迷する農林水産業においては、近年の食の安全・安心意識の高まりによる国産回帰の動きや世界的な穀物需給のひっ迫、外食や中食など食の外部化の進行、地産地消ブームなどの情勢変化の中で、農林水産業をもうかる産業へ転換させる大きな契機として、国の制度を活用した農商工連携プランを、県内でも数多く育てる必要があると考える。
また、農商工連携に最も大事なことは、地域に根ざす強みを生かしたオンリーワンの商品開発であり、適地適品を基本に品質の高度化と安定供給を図り、生産者の手取りを増やすことである。また、生産者が農協や漁協の協力を得ながら生販一体となった経営システムを構築し、生産者、小売店、消費者の三方良しの関係を築いていくことが事業の発展には不可欠である。
農商工連携は、生産者とバイヤーのみで成立するものではなく、JAや組合員、生産法人など地域の関係者が一体となって取り組むことが、安定経営ひいては地域の活性化につながるものと考える。
(1) 農商工連携をどのようにとらえ、連携促進のためにどのように取り組んでいるのか。知事の所見を問う。
(2) 県では、意欲ある農業者と商工業者等を会員とするあぐりすとクラブを組織し、農商工連携を支援しているところであるが、国の認定案件にはJAが関与しているものが1割程度しかなく、多くが個人農家や農業法人による直接取引であり、少量生産での限界も感じる。農商工連携を軌道に乗せるためには、安定供給を図る必要があり、JAなど系統組織の協力が欠かせないと考える。
JAとの関わりも含め、あぐりすとクラブをどのように運営していくのか。
2 雇用対策について
昨年来の世界的な景気悪化の波は本県経済にも大きな影響を与え、県内誘致企業の相次ぐ撤退や大手企業の派遣社員の雇い止めなど、地域の雇用と経済に計り知れないダメージをもたらしている。
厚生労働省の発表では、昨年10月から本年9月までの非正規労働者の雇い止めなどは、全国で3,716事業所、約22万3,000人に上っており、このうち本県は26事業所、1,205人で、非正規雇用のみならず正規雇用社員についても退職を余儀なくされる方が多く、切実な問題となっている。また、5月の県内有効求人倍率は0.51倍と10ケ月連続で悪化し、第2次オイルショック以来の低水準となっており、有効求職者は3万2,874人で、昭和38年の調査以来、過去最多となっている。
このような危機的状況を受けて、政府においては雇用と生活を守るため、昨年後半から、総額75兆円に上る景気対策を講じてきた。特に、厳しい雇用失業情勢に対処するため、都道府県に対して1,500億円を交付して緊急雇用創出基金を創設し、非正規労働者や中高年齢者等の一時的な雇用機会を確保することにより、15万人の雇用創出効果を見込んでいる。
さらに、底割れのリスクが助長される短期的な危機と、成長軌道への復帰が困難であるとする構造的な危機を克服するため、総額15兆4,000億円の経済危機対策が新たな補正予算として計上された。
(1) 緊急雇用創出事業を活用して、どのような分野にどの程度の雇用を見込んでいるのか。また、緊急的なつなぎ措置ではなく、常用雇用につなげるためにどのような対策を講じているのか。
(2) 国の経済危機対策には、末来への投資として、成長が見込まれる産業分野への支援策が多く盛り込まれており、中長期的な成長を図るためには、経済の下支えや成長力を高める施策を講じ、民需の自律的回復を促すことが不可欠である。
また、我が国は、低炭素社会の構築や資源大国の実現といった構造的な課題に直面しており、活力ある経済社会を目指して政策を総動員し、中小企業の生きる道を作りあげていくべきと考える。
将来の新たな雇用創出と地域経済の活性化を図るため、経済成長戦略の推進に新たに取り組む中で、国の経済危機対策をどのように活用するのか。
3 広域連携による海外での販路開拓支援について
安全・安心で高い品質を誇る日本の農林水産物を活かした食品産業は、今後有望な成長産業の一つとして大きくクローズアップされており、昨年9月に改訂された新経済成長戦略においても、我が国の特色を活用した製品やサービスの輸出促進の重要性がうたわれている。
本県でも、国際商談会の開催や海外での大規模見本市への出展など、様々な施策が進められているところであるが、海外市場の活力を今後の成長に取り入れ、基幹産業である農林水産業をはじめ、関連産業の活性化につなげていくためにも、食品など地域産品の輸出に関するさらなる取組みの強化が急務である。
一方、海外での販路開拓においては、ブランド力を持った産品の活躍が期待される反面、単独県での取組みでは他産地との競争過程で埋没しかねないという懸念もあり、その対策を講じていかなければならない。
本県においては、知事の強いリーダーシップにより、行政の様々な分野での四国4県連携を積極的に進めているが、地域産品の輸出促進に関しても、4県がまとまって施策を進めていく必要があると考える。
今年度からスタートする上海での常設売場やアンテナショップ開設などの取組みは、巨大な中国市場の玄関口である上海を舞台に、4県がスクラムを組んで民間企業・団体の販路開拓を支援していとうとするものであり、広域連携による販路開拓支援策として大いに注目している。
(1) 上海に開設する四国産品常設売場、四国アンテナショップについて、県内企業や団体の出展状況など、現時点における事業の進ちょく状況はどうか。
(2) 上海事業の実施に伴う他県との連携気運を、今後どのように活用し、海外での販路開拓支援につなげようと考えているのか。
4 地域医療について
(1) 適切な受診の普及・定着について
救急医療は安心して日常生活を送る上で不可欠であり、その需要は年々増加し、本県の救急搬送人員はこの10年間で約1.5倍となっている。しかし、その半数は軽症患者であると言われており、加えて必ずしも急を要しない患者が休日や夜間に医療機関を受診する、いわゆるコンビ二受診の増加により、本来、重症患者を診るべき二次救急医療機関に軽症患者が集中してしまうという問題が指摘されている。その結果、二次救急医療機関における医療従事者の勤務環境は過酷を極め、医師が救急医療を敬遠する要因となるなど、医師不足の深刻化と相まって、地域の救急医療体制の維持が困難になりつつある。
このような中、新居浜市では、昨年10月に救急医療シンポジウムが開催され、市民一人ひとりが地域医療の窮状を再認識し、適切な受診行動を心がける絶好の機会になったと感じている。また、同市では、救急患者の中で小児のウエイトが高いことを踏まえ、西条保健所と連携し、コンビ二受診の抑制に加え、子育て不安の解消に向けた取組みを推進している。さらに、内科・小児科急患センターでは、地元医師会のリーダーシップのもと、愛媛大学、県立新居浜病院及び住友別子病院から医師派遣の協力を得て、これまで午後11時までであった小児科の夜間診療が、本年4月からは翌朝6時まで延長された。
今後、地元自治体や医療機関、そして市民の主体的な取組みが様々な分野に広がり相互連携が図られるならば、地域医療は再生できると確信する。
県においても、愛媛の救急医療を守る147万人の県民運動として、医療機関での適切な受診の普及・定着に向けた取組みを開始しており、医療関係者の間では大きな期待が寄せられていると聞く。
医療機関での適切な受診の普及・定着に向け、どのように取り組むのか。
(2) 地域医療再生計画について
今後さらに深刻化が予想される地域医療再生の問題は、マンパワー不足や財政難の状況下でも乗り越えなければならない最重要課題である。限られた医療資源を有効に活用し、県民が安心して医療を受けることのできる体制を構築するためには、医療機関相互の機能分担と連携を推進し、地域の中で切れ目のない地域完結型の体制を目指すことが必要と考える。
このような中、国では緊急経済対策として、医師不足など地域医療における課題解決を目的に都道府県が設置する地域医療再生基金に対して、総額3,100億円を交付することとした。二次医療圏単位での医療機能の強化、医師確保等の取組みなど、地域医療再生計画を策定し、国に採択された場合に基金を設置できる計画規模は、100億円規模が全国で10医療圏、30億円規模が70医療圏となっており、各都道府県で2医療圏程度が採択されることとなっている。
また、今回の交付金は、事業期間が平成25年度までとなっているほか、一部、地方としての負担は必要であるが国庫補助率の規定がないため、国の負担に応じた地方自治体の負担を求められることはなく、地域の実情に応じてハード、ソフト双方の費用に充当できるなど、地方自治体にとって極めて自由度の商いものとなっている。
この計画は提出期限が10月16日となっており、時機を逸しない対応が望まれる一方で、圏域選定のポイントや、圏域内の中核的な医療機関の機能強化といった優先的に位置づける事業のポイントの明確化など、幅広く議論すべき内容もある。
圏域選定のポイントを含め、どのような基本的スタンスで地域医療再生計画を策定するのか。