県議会日程・本会議論戦(大要)・表決
ホーム > 2009年12月定例会 > 本会議論戦(大要)
2009年12月定例会
以下は、2009年12月1日の県議会本会議における、各議員の一般質問の大要です。
毛利修三議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1.農業問題について
(1)農産物の流通について
ア 生産者が自ら価格を決めることができないのが、一次産品の流通の現実である。農家は生産前には熱心に力を注いで来たものの、販売面では約8割を卸売市場を通しており、その約9割をJAが取り扱っている。
しかし、量販店の出現により、その流通の仕組みは大きく様変わりをしようとしており、生産者にとって、この時代の流れに即応した販売戦略を立てることが生き残りをかけた大きな課題である。
生産者にとって最も効率的な流通は、消費者と直接結びつくことであり、各地に開設されている直売所やネット通販などによる直販方式はその理想である。直売所は生産者の顔が見える安全・安心で新鮮な野莱などを割安な価格で提供することができる上、少量での出荷や、生産・出荷計画を生産者自ら立てることが可能であり、生産者、消費者の両者に大きなメリットがある。また、地産地消を進める上でも大切な取組みであり、今後、進展させていかなければならない。
地域によっては、直売所の増え過ぎや過当競争により、極端な値下げや売れ残りが増える傾向にあり、また、業者を介して品ぞろえに走る所が増えてきたのではないかと心配する。
消費者が直売所に求めているものは何かを見つめ直し、運営に当たらなければ、消費者離れを起こすと思うがどうか。
イ 直売所などによる直販方式は流通の理想の姿であるが、この方式による販売額は全体の約13%で、消費者の約8割は農産物をスーパーで買うとの調査結果があり、生産者が今後、量販店との関係をいかに築くかが喫緊の課題である。
量販店は、新鮮で品質にバラつきのない安定的な供給を求めるため、生産者は「作りさえすれば売れる」という従来の意識を改め、約束した品質のものを期限までに確実に納入する体制を備えなければならないが、量販店側も、価格競争に打ち勝ち生き残っていくための流通改革を目指しており、直接取引は量販店、生産者双方の望むところであると思う。
直接取引が進めば、生産者が何よりも望んでいた、自分が納得できる価格で販売することが可能となり、農家経営は安定し展望が開かれると考える。
直接取引による販路拡大に、県としてどのように取り組むのか。
(2) 本県の畜産業は、果樹に次ぐ主要産業として、本県農業の発展はもとより、関連産業の発展にも大きな役割を果たしてきた。
しかし、飼料価格の急騰や畜産物価格の大幅な低落により、畜産農家は過去に経験したことのない危機にあえいでいる。さらに、これまで畜産農家の経営を下支えしてきた価格安定制度が、度重なる補てん金の発動で基金が枯渇し、制度本来の機能を失うという非常事態となっており、多くの畜産農家が経営存続の岐路に立たされていると聞く。
畜産は地域経済にとって欠かすことのできない産業であり、県民の豊かな食生活を守るためにも、また、食料自給率の向上のためにも、この厳しい状況の中を何としても生き残ってほしい。
現在、極めて厳しい状況にある畜産経営に対して、今後、どのような支援が必要と考えるか。
2.漁業問題について
(1) 借換資金の審査状況について
漁価の低迷、消費者の魚離れによる販売不振などにより、養殖業昔は多額の固定化債務を抱え経営が圧迫され、このままでは事業継続さえ困難となりかれない厳しい状況に置かれている。
このような中、県では、国の経済危機対策補正予算に計上された漁業緊急補償対策事業に呼応し、9月補正予算において、漁家経営を圧迫している固定化債務の整理を促進し、経営の建て直しを進めるため、超長期かつ低利の100億円の借換資金を創設し、これに伴う利子補給はついて予算計上した。
事業対象期間は本年度限りであり、すでに信漁連において貸付審査が進められていると聞く。漁業者は1日も早い貸付実行を望んでいる。
借換資金の貸付実行時期も含め、審査の状況はどうか。
(2) 債務整理計画の認定について
近年の養殖漁業の状況を見ると、魚価の推移においても消費の動向においても将来へ向けて不透明な点は多く、特にここ3、4年の収支実績によっては、どの業者も債務整理計画は誠に厳しいものにならざるを得ないと心配している。宇和海の再生は県の最重要課題であり、何としてもこの危機を乗り越えなければならない。
債務整理計画の認定について、養殖漁業の長期的な展望のもとに、現場の声も聞き厳正なる審査を願うが、所見を問う。
(3) 融資期間の多様化について
養殖業者からは、市中銀行も窓口にしてもらいたいとの強い要望がある。国の制度上は、市中銀行も保証の対象となっており、鹿児島県などでは、市中銀行も融資機関としている。
融資機関について、信漁連に加え、市中銀行も融資窓口にできないか。
(4) 愛媛県認定漁業士協同組合への支援について
本年1月、愛媛県認定漁業士協同組合が設立された。県は3年前、南予地域の魚類養殖の振興を目的に、養殖技術のみでなく、販売力や経営力をも身に付けた担い手を育成するため、愛媛県認定漁業士の制度を創設しているが、この組合は、県から認定漁業士と認められた若い漁業者31人を中心に構成されている事業組合である。
マハタ、クエなど将来有望と目される新しい魚種の養殖も意欲的に手掛け、販売面においてはネット通販、首都圏の料亭やホテルなどとの直接販売など、新たな販路開拓に積極的に取り組んでいるほか、加工品の商品開発も進め、プランド化を目指していると聞く。
若い後継者が、旧態依然たる市場流通から脱却し、新たな流通を求め販路を拡大しようと取り組んでいる姿に、養殖漁業の将来へ向けて明るい光、大きな可能性を見出したように思う。
若い後継者を育てることが宇和海の養殖業を守る上で最も大事なことと考えるが、愛媛県認定漁業士協同組合に対し、どのような支援を考えているのか。
3.行政評価システムについて
県は平成17年度に財政構造改革基本方針を策定し、徹底した歳出の削減と広範な視点からの歳入の確保に努めているところであり、構造改革プランによると、21年度までの4年間に見直した事務事業の予算削減効果額は、875億円に達する。
折しも今、注目されている事業仕分けは、新鮮さもあり、行財政改革を断行する上で格好の手法のようにも聞こえるが、運用次第では十分な検証も行われないまま、少数の仕分け人の手によって、事業廃止が打ち出される可能性もある。事業の見直しや廃止を検討する場合、できる限り多角的な観点から評価すべきであり、初めに廃止ありきで臨むような姿勢は厳に慎むべきである。一方で、事業の方向性を県民にわかりやすいものにすることは、大いに推進しなければならない。
県では、構造改革プランに基づき、県民への説明責任を徹底し、県民の多様な意見を施策や事業の見直しに反映させるため、19年度から行政評価システムの中に外部評価委員会を設け、外部委員と理事者がじっくり議論を重ねた上で結論を公表する手法を取っている。バランス感覚のある行財政改革を断行するためには、事業が本来どうあるべきかという原則論と現実的な問題点も考慮した柔軟な対応という二つの視点を併せ持ち、行政評価システムの機能をより充実させていかねばならないと考える。
行政評価システムに外部評価を導入したことで、これまでどのような成果が得られたのか。また、今後の行政評価のあり方をどのように考えているのか。
4.交通安全対策について
(1) 「アンダー80」の達成について
県警では、年間交通事故死者数を80人未満とする「アンダー80」の達成に向け、各種交通安全対策に取り組んでおり、10月末現在の死者数は64人と、前年同期比マイナス9人となっているが、8月以降、死亡事故は多発傾向にあり、特に死亡事故に占める高齢者の割合は全国ワースト3位と高くなっており、高齢者への立地安全対策は急務である。
このような中、県警では新たに一般ドライバー向けのチラシによる広報や、県内一円の幹線道路で車両総合検問を実施するなど、ドライバーの緊張感を高める対策、高齢者に反射材を配布する草の根活動などを実施していると聞いており「アンダー80」の達成を願っている。
事故の多い年末に向けて「アンダー80」の達成にどのように取り組んでいくのか。
(2)事故多発地域における対策について
交通戦争の言葉のとおり、県警を挙げて、県民総ぐるみで交通安全対策を講じているにもかかわらず、各地において、毎日のように痛ましい交通事故が発生している。事故原因は様々であるが、道路又は工作物の構造上の欠陥が生な原因と思われる事故について取り上げたい。
国道56号にある知永峠は、カーブが多く、その一角に、住民からも「また、あのカーブで事故か」と言われる場所がある。宇和島署も事故多発地域として、特に雨天時には署員を配置し、ドライバーに注意を促すなど、事故防止に取り組むとともに、国土交通省大洲河川国道事務所に対し、道路に構造上の間題があるのではないかと、調査、改良を申し入れているとも聞く。
ア 事故多発地域における事故防止対策をどのように講じているのか。
イ 国道56号知永峠の現場について、早急に関係機関とともに調査を行い、対策を講じてほしいがどうか。
野口仁議員(社会民主党・護憲連合)の一般質問(大要)
1.財政問題について
本県財政は、2004年当時の小泉内閣による構造改革、三位一体改革で極めて厳しい状況となり、財政危機を乗り切るため財政構造改革基本方針を策定し、2006年から4年間実施してきた。
改革の主な内容は、歳出削減では、事務事業の削減や一般行政部門の定員削減、そして職員給与の臨時的抑制、給与カットであり、いずれも県民及び県職員に犠牲を強いるものである。
特に職員給与は、当初の年度計画を大幅に上回る給与カットとなり、生活設計の見直しやローンの組換えなど苦労した人もいると思う。また事務事業では、障害者団体への補助金削減に伴い、障害者の心の支えであった交流や情報交換が途絶えるなど、団体の活動に支障をきたしたなどの声も聞く。
一方、歳入確保の面では、滞納金の徴収など県税収入対策の強化や県有財産の売却、使用料・手数料の値上げなどの対応がなされてきた。
県民・県当局の血のにじむような努力と我慢にもかかわらず、昨年秋からの経済不況から、今議会に41億4,900万円の税収入払戻金が計上されているように、税収の落ち込みは大きく、県財政は予断を許さない状況が続いており、財政構造改革の取組みを1年延長し、引き続き改革に取り組むとしている。
(1)今年度の税収見通しはどうか。
主な税目の昨年比増減についても併せて問う。
(2)国の1次補正予算により、緊急雇用対策をはじめ、経済危機対策として多くの地方向け基金の創設等がなされたが、その後、これら基金を含む補正予算の見直しが行われた。
経済危機対策として創設された地方向け基金の状況と効果はどうか。
(3)職員給与のカット中止について
財政構造改革を1年延長すると聞くが、これまでに、一般行政部門の定員削減は、目標の450人を上回る512人、職員給与の臨時的抑制は、4年間で当初計画の150億円を上回る197億円であり、職員には過重な負担となっている。
給与カットを避けるための対策を講じるなどとして、来年度の給与カットを中止すべきと考えるが、所見はどうか。
2.雇用対策について
昨秋のリーマン・ショック以降、我が国は経済危機に陥り、製造業を中心に大規模な雇用調整がなされた。昨年末、年始には、住居を失った離職者であふれた「年越し派遣村」が大きく報道され、衝撃を受けたことは記憶に新しい。
現在、景気は一部に持ち直しや上昇傾向にあると言われているが、失業者が12か月連続して前年同月比で増加するなど、雇用失業情勢は極めて厳しい状況が続いている。
また、2009年度の経済財政白書により、企業内失業者が1~3月期に過去最悪の607万人に達したと発表され、企業の雇用過剰感は根強い。特に、来春卒業予定の新規学卒者の就職は厳しく、就職氷河期の再来とも言われている。
このような状況の下、政府は10月16日に緊急雇用対策本部を設置、同月23日には緊急雇用対策を策定し、「国民一人ひとりが安全と安心、生きがいを実感できる社会」を実現するうえで最も重要なのは雇用の確保であるとして、政府を挙げて雇用の確保に取り組むとしている。具体策として、第一に「貧困・困窮者、新卒者支援」が掲げられたほか、失業者などへ生活全般の相談を行う「ワンストップ・サービス・デイ」の開催、年末年始の生活総合相談、ハローワークの支援体制の強化などが盛り込まれている。
社民党は、厳しい雇用情勢にある中、国民の不安を払しょくするため、年末年始に向けた雇用対策、特に貧困・困窮者、新規学卒者に対する支援が何よりも重要と認職し、去る11月17日には、県へ積極的な対応を要望した。県においても、これまで、迅速な雇用対策を積極的に講じたことは高く評価する。
しかし、本県の雇用情勢は厳しい状況が続いており、特に、来春3月卒業予定の高校生は、就職内定率が前年同月を大きく下回り、大変憂慮すべき状況にある。年末年始に向け、県内の雇用情勢は予断を許さない厳しい状況が続くと見ているが、県には緊急雇用対策はもちろん、貧困・困窮者、新規学卒者に配慮した対策により一層積極的に取り組むことを強く望む。
(1)県の年末年始の雇用支援体制はどうか。
ハローワークを主体に実施するワンストップ・サービスの全国の状況と本県の対応についても併せて問う。
(2)職住喪失者、貧困・困窮者への雇用、住居、生活支援が必要になっている。
県営住宅の提供状況とこれまでの実績、今後の取組みはどうか。
(3)県内高校の来春卒業予定者の就職内定状況及び今後の見通しはどうか。
学校で行っている支援及び内定を得られなかった生徒への卒業後の対応についても併せて問う。
3.伊方原発問題について
四国電力は、来年1月から行う伊方原発3号機の定期検査期間中にMOX燃料を装荷し発電する計画であるが、県は、現在見直しが行われている耐震安全性評価で国の確認を受けることを条件としている。
耐震安全性評価は、まず経済産業省原子力安全・保安院が審査し、その審査に関して内閣府原子力安全委員会が独自の立揚から再審査するというダブルチェック体制になっている。したがって、保安院と安全委員会でそれぞれ確認されて、はじめて国が確認したと理解すべきである。
事実、このダブルチェックにより、伊方原発の耐震安全性再評価の際、保安院では認定された活断層を、安全委員会が原発敷地側である南方向に10度傾斜している場合も想定して揺れを計算するよう四国電力に求めている。
ところが、新聞報道によると、知事は、厳密には詰めていないと断りながらも、保安院から「確認した」と連絡があれば要望は達せられたと理解するとの見解を述べ、安全委員会の判断を待たずに伊方原発3号機へのMOX燃料装荷を容認する可能性を示唆したとある。
原子力施設は、万が一にも事故を起こしてはならない施設であり、安全対策は慎重の上にも慎重に行うべきである。
(1)原子力安全・保安院からの確認連絡で要望が達せられたとする知事発言の真意は何か。また、原子力安全・保安院だけでなく原子力安全委員会の確認を待つべきと考えるがどうか。
(2) 活断層については未知の部分も多くあると思う。
先日、京都大学防災研究所の分析で、地震を発生させた地下の震源断層のずれが地表に断層となって現れないことがあり、危険な活断層の半数近くを見逃すおそれがあるとして、活断層評価の見直しを提言した報道を目にした。
社民党も参加するプルサーマル計画の中止を求める団体の申入れに対し、県はエアガン海上音波探査の資料を開示したが、それを見た高知大学の岡村教授は、活断層の下部が陸側、つまり伊方原発の方向に向いていること、深部構造探査が不十分であることなど5項目を指摘した。
原発の安全対策では、すべてを安全側に考えるぺきであり、こうした専門家の指摘を真しに受け止め、対応すべきと考える。
伊方原発環境安全管理委員会技術専門部会での議論内容も併せて問う。
安全性に関わる専門家の指摘に対し、県はどのような対応策を考えているのか。
4.企業のリスク管理について。
インフルエンザの本格的な流行期となり、県内にも新型インフルエンザの感染が広まり、集団発生による学級閉鎖も増えている。
今後の大流行により従業員を多数抱える工場やサービス業などの接客現場で従業員の感染が広がると、企業や社会の混乱は必至である。企業は、いざという時の二次被害の防止や事業の建て直しが迅速に行われるよう、日頃から危機に備えた行動基準を定めておく必要がある。
企業を取り巻くリスクはインフルエンザだけではない。大地震など自然災害による生産活動のダメージもある。2年前の中越沖地震では、自動車部品下請会社が被災し、大手自動車メーカーのラインが停止するという異常事態を招いた。地震による被害は、社員の生命・財産の損失だけでなく、取引先の被害による受注減などで資金繰りが悪化し、倒産に至るケースも多くある。2004年の中越地震では1,000人もの解雇者が出るなど、地域の雇用にも大きな影響を及ぼした。
国では、こうした企業リスクに備え、事業継続や早期復旧の方法などを定める事業継続計画 (BCP)を策定するよう呼びかけているが、国の調査では、BCP策定済みは大企業でも20%に満たず、中堅企業では10%、中小企業ではほとんど策定していない状況である。
こうした中、一部の大手企業では新型インフルエンザ等に備えたBCPを策定し、そのうえで部品供給を受けるサプライヤーに対してもBCP策定を求める動きが見られ始めている。
県は、県庁舎被災時の業務継続のため、県庁版BCPを策定中であるが、災害時等に民間企業がいち早く立ち直る対策が重要である。
(1)県は、県内企業のBCP策定の実態をどう把握し、企業のBCP策定の促進をどのように支援しているのか。
防災部局と産業部局との連携も含めて問う。
(2) 建設業のBCP策定について
災害復旧資機材や輸送車両などを持つ建設会社は、大地震など自然災害時に一刻も早く事業を再開することが、地域における迅速な救助活動や公共土木施設の応急対策による被災地の救援活動の円滑化にもつながることから、他の業種に先駆けてBCPを策定することが求められていると思う。
四国地方整備局では、建設会社の基礎的事業継続力を評価する認定制度をスタートさせ、建設会社のBCP策定をバックアップしていると聞く。
このような認定制度に加え、行政が発注する工事において入札時の評価に加算すれば、BCP策定を促進する有助な手法になると思う。
四国地方整備局の認定・審査の状況や県における評価の取組みについても併せて問う。
県内建設業のBCP策定支援の取組みはどうか。
三宅浩正議員(自由民主党)の一般質問(大要)
1.天皇陛下御即位20年奉祝について
先月12日、皇居前広場にて開催された「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」の祝賀式典に出席した。
式典に先立っての「国民祭典」には約6万人が、そして夕刻からの式典には約3万人が参加、各界の著名人からの祝辞、そして奉祝演奏で最高潮に達した式典終盤に、天皇皇后両陛下が皇居・二重橋の上にお出ましになり、そのお姿が会場の大型スクリーンに映し出されると、ひときわ大きな拍手と歓声が上がった。その後、奉祝曲・組曲「太陽の国」の初演、3万人の国歌斉唱に続いて陛下のお言葉を賜り、「よし、頑張ろう」そう気持ちを新たにしたのは私だけではなかったと思う。会場のあちらこちらから万歳三唱が沸き起こった。この国民のエネルギーと皇室敬慕の心情が、間違いなく21世紀の日本を力強く切り開くのだということを確信させる。
本県においては、知事名での賀詞奉呈、11月12日の県庁本館での国旗掲揚、県立施設の無料開放、記帳所設置、内閣府作成のDVD「天皇陛下御即位から二十年」の放映、奉祝写真展の開催ほか、積極的な取組みが行われ、これらの取組みによって国民と共にある皇室のお姿が正しく県民に伝わることとなり、県民の皇室を敬慕する気持ちにこたえることができたと思う。
天皇陛下御即位20年奉祝に際しての様々な取組みを終えたところでの、知事の所見を問う。
2.公共放送のあり方について
本年4月5日に放映されたNHKスペシャル「シリーズ・JAPAN・デビュー」第1回 「アジアの"一等国"」を見たが、日本による台湾統治が一方的に悪として描写されており、明らかに内容が偏向していると感じた。番組放映の直後から、日台双方から抗議が続出し、取材に協力した台湾人の証言のねじ曲げ、事実のねつ造も確認されていると聞く。
また、松山市を含む日本各地と台湾でも抗議のデモが行われ、6月25日には東京地方裁判所に、台湾人を含む8,389名が、NHKに対し原告一人あたり1万円の損害賠償を求める訴えを起こした。そして7月8日干葉県議会では、この問題に関して「NHKの偏向報道に関する調査と行政指導を求める意見書」が賛成多数で採択され、その意見書では「台湾統治時代の日本が台湾人を差別や弾圧ばかりしていたかのような印象を視聴者に与える報道内容」と批判、「公正・公平・中立の観点から放送法違反の疑い濃厚であり、到底容認できるものではない」等、訴えている。
「シリーズ・JAPANデビュー」は、先日放映が開始されたばかりのスペシャルドラマ「坂の上の雲と同じシリーズの番組であるということで、同様の偏向した内容ではないことを、県民として松山市民の一人として祈る。
NHKは、公共放送のための組織であることから法人税が免除されており、その経営は視聴者が支払う受信料で成り立っている。また、放送法にも、「政治的に公平であること」「報道は事実をまげないですること」とある。このことからも、公正・公平・中立な番組を提供しなければならないはずであり、今回の偏向報道によって、本県県民の利益も著しく損なわれたと思う。
公共放送のあり方について所感を問う。
3.道後温泉本館周辺の道路整備について
世界的金融危機に伴い日本の景気が後退する中、本県を代表する観光地の一つである道後温泉の昨年の宿泊客が、統計を取り始めて以降で最低となり、地方における景気の冷え込みを一層痛感した。そうした中、本年3月末から休日の高速道路や本四道路が1,000円で乗り放題となり、全国各地で観光客が増加し、地方観光の活性化につながっていると聞く。
四国経済連合会が行った料金引下げのインターネットアンケート調査結果によると、四国外在住の回答者のうち23.5%が通行料金引下げ後に四国を訪れ、その約9割が車の利用者であり、四国への観光客流入や地域間交流の活性化のためには、通行料金引下げの継続と一層の道路整備が望まれている。
本県でも、しまなみ海道が開通10周年を迎え、様々な開通記念イベントが開催されたことも重なり、主要な施設で観光客が徐々に増加しており、景気先行きに光明が見えてきたのではと期待している。
NHKでは、「坂の上の雲」をこの11月から3年間にわたり放映することとなっており、徳島県を舞台とした 「ウェルかめ」、高知県を舞台とした 「龍馬伝」と合わせ、四国の観光にとって、活性化の起爆剤となる絶好の機会であると考える。「坂の上の雲」の舞台ともなる道後温泉街では、先のシルバーウィークに温泉入浴客が昨年の同時期に比べ約2倍となり、10月の松山まつりでも温泉駅前のみこしの鉢合わせに県外の多くの見物客が訪れるなど、観光立県を目指す本県にとっても、今後ますます道後地域を魅力ある観光地として整備する必要があることを認識した。
道後温泉本館や温泉駅周辺は、様々な整備が進んでおり、以前のように観光バスやタクシーの乗り入れによる混雑や観光客の間近を車両が通過することもなく、快適な観光空間となりつつあり、観光客の満足度も増していると期待する。
道後温泉本館周辺で実施され、快適な観光空間の整備の一つとして完成しつつある道路整備について、その事業の内容や進ちょく状況、完成予定はどうか。
4.有事体制づくりについて
本年4月5日、北朝鮮は 「人工衛星」と称し、日本の頭越しに弾道ミサイルを発射、切り離されたミサイルの一段目が日本海、秋田県沖に落下した。
3月28目の新聞記事によると、消防庁はホームページで「日本に向けて弾道ミサイルが発射された場合、早い時は10分弱で着弾するとされていますが、このような場合には『J-ALERT』の活用が不可欠です」と紹介するなど整備を呼びかけてきたが、他国の式力攻撃や大地震などの際、瞬時に住民に危険情報を知らせる「J-ALERT」を既に整備した自治体は、わずか11.7%で、政府は今回、「J-ALERT」より性能の劣る「」で通報せざるを得ず、さらには、この「Em-NET」でさえ、3月27日現在接続済みの自治体は7割弱である。厳しい財政状況の中とはいえ、自治体の危機管理意識が浮き彫りになった。
本県市町においては、ミサイル発射前で、「J-ALERT」の導入は3市町、「Em-NET」ですら8市町のみであり、4月5日の有事に際しては、「Em-NET」に加えファックス等の手段でも連絡を取らねばならず、一刻を争う現場で余分な手間も生じたことと思う。
今後、より実効性のある有事体制づくりにどう取り組むのか。
5.拉致問題について
(1)新政権の拉致問題に対する姿勢について
鳩山政権が誕生し、拉致問題担当大臣を警察本部や警察庁を監督する立場の国家公安委員会委員長と兼務にしたことは、拉致事件の全容解明に向けて期待のできるニュースであった。
しかし、鳩山内閣に、北朝鮮拉致問題の実行犯である辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に署名した菅国家戦略局担当大臣と千葉法務大臣の二人が入っていることに首をかしげる。これについて鳩山総理は、「過去のことに対して、2人の大臣に問うことを考えてはいない」と発言した。このようなことでは、北朝鮮に誤ったメッセージを送りかねない。
そして、千葉法務大臣が、先月5日の衆院予算委員会で、「韓国の政治犯釈放をという先輩議員の活動に賛同して署名した。辛光洙が含まれていることは、うかつであったと思うが認識はなかった」旨の答弁をしたが、それを受け、自民党の稲田議員が、「辛光洙が含まれていることに気づかなかったという答弁はおかしい。誰を釈放するか気づかずに署名することはないと思う。署名されたのは平成元年。その1年前の昭和63年3月26日、参議院予算委員会で辛光洙のことが取り上げられ、辛光洙が原敕晃さんを拉致した実行犯であり、北朝鮮の工作員であることが明らかになっている。千葉大臣は当時参議院の予算委員会の委員で、この日も大臣は出席している。だから辛光洙を知らないとか、もし知らないで署名したら問題だが、大臣が署名される時には、辛光洙が拉致実行犯であったことは十分ご承知のはずであったと指摘をしておきます」旨の追及をした。
ただ単に「うかつだった」としても、誰をろう屋から出すかという重大な署名を、知らずに行うことは、十分に大問題だと思う。
新政権の拉致問題に対する姿勢について、知事の所感を問う。
(2)アニメ「めぐみ」の上映について
本年3月、県教育委員会は、「拉致問題の解決に向けて」と題した教職員用参考資料を作成した。そして本年4月に県教育委員会より出された愛媛県教育基本方針の平成21年度教育重点施策に、拉致問題が盛り込まれた。
アニメ「めぐみ」の上映については、DVDが全国各校に配布され、本県においては、その活用が教職員用参考資料にも明記されている。しかし、現場の教職員の話を聞くと「時間がない」「ほかにやることが山ほどある」等、消極的な声が目立った。また、法律で定められた北朝鮮人権侵害問題啓発週間のことすら知らない教職員もいた。参考資料も仕上がり、教育重点施策と位置付けもされたので、積極的に取り組んでほしい。
今後、アニメ「めぐみ」の上映にどのように取り組むのか。
6.教育改革について
平成18年12月15日、戦後日本の積年の課題であった改正教育基本法が成立した。愛国心、道徳心の育成が教育目標として明記され、伝統・文化の尊重、家庭教育の重視、行政責任の明確化等がうたわれるなど、新時代の教育理念の明示というべき歴史的意義を有する実に59年ぶりの改正であった。そして、この新しい基本法の教育目標に基づき学習指導要碩も大幅に改訂され、戦後教育の具体的見直しに期待が持てる内容となった。
この新学習指導要領は、今年度から移行期間に入っており、総則や道徳などが先行実施されているが、移行措置の内容を踏まえ各教科等の充実を図り、子どもたち一人ひとりに確かな学力を基盤とした生きる力を身につけてもらうためには、教職員が学習指導要領改訂の趣旨を正しく理解し、資質や能力の向上を図ることが不可欠と考える。
(1) 本年9月4日付けで、文部科学省大臣官房総務裸からDVD「天皇陛下御即位から二十年」が、各都道府県市区町村の教育委員会と各学校に送付されたと聞く。
多くの子どもたちが天皇について何も知らないようである。学習指導要領にある「天皇への理解と敬愛の念」を健全に育むには、まずは教職員が「理解」と「敬愛の念」をしっかりと持たなけれはならない。
「天皇への理解と敬愛の念」を育むべく、児童生徒のみならず教職員向けにもDVDを積極的に活用すべきと思うが、今後、どのように取り組むのか。
(2) 国や郷土を愛する心、国際理解の精神、人間の力を超えたものに対するい敬の念を深めることや、幼児期や小学校低学年からの基本的なしつけ、発達段階に応じ善悪の判断を身に付けること、人や生き物とのかかわりや多様な体験の中から、命を大切にする心や思いやりの心を育てること等が大切だと考える。
新学習指導要領においても、学校の教育活動全体における道徳散育の重要性が取り上げられており、現在の社会情勢や子どもの実態を見ると、道徳教育の更なる充実が必要であると考える。
本県での道徳教育の取組状況はどうか。また、道徳教育を充実するためどう取り組んでいくのか。
(3) 平成20年3月に告示された中学校学習指導要領では、中学校第1・2学年のどちらかにおいて、これまで選択制であった武道が必修化され、男女問わずすべての中学生が、柔道、剣道、相撲などの武道を履修することになった。子どものころから、より多くのスポーツに接して運動に親しむ資質の育成を図るという観点から、「スポーツ立県えひめ」の実現に寄与するものであり、大いに歓迎する。
子どもたちが、武道の学習を通じて、礼に代表される伝統的な行動や考え方、健康や安全の大切さなどに対する理解を深めることによって、他人に敬意を払い他人を思いやることのできる人が育つものと考えており、生徒一人ひとりが、武道に親しみ、積極的に学習に取り組めるような環境づくりが重要であると思う。
平成24年度の新学習指導要領の完全実施に向け、中学校における武道の指導が円滑に実施されるよう、県教委としてどのように取り粗むのか。