佐々木泉の本会議論戦
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2009年9月定例会
以下は、2009年9月定例会において9月28日に佐々木泉県議が行った一般質問と理事者答弁です。
一般質問項目
佐々木泉県議の一般質問
1 県立三島病院について
質問の第1は、県立三島病院についてです。
けさの新聞には、公営企業管理局が三島病院の移譲先として四国中央病院を優先交渉権者に決定したと報じられています。しかし、三島病院の民間移譲は、議案として一度も県議会にかけられたこともなく、きょう、こうして県議会で論議しているさなかに移譲先の話が進められるという、それこそ異常な事態になっています。
県立病院をどうするかという大問題ですから、県議会で時間をかけて論議するのが民主主義というものです。ところがこの間、公営企業管理局の暴走とも言うべき猛スピードで事が進められました。去る8月7日、お盆前の、しかも総選挙が始まるという直前をねらったかのようなこの時期に突如、庁内検討委員会という、いわば行政内部の機関にすぎないところで民間移譲することにしたと発表し、時を置かず5日後の8月12日には、はや移譲先の募集要綱を発表し募集を始める。まさにだまし討ちです。
県立病院の廃止は条例事項です。まだ廃止も決まっていない県立病院の移譲先を募集すること自体が違法ではありませんか。そして、これだけ重要な決定でありながら、住民への説明はもとよりパブリックコメントも募集しない。何が何でも10月16日までに国に計画案を提出するという至上命令の前に、なりふり構わぬ違法、無法を重ねています。よいことをするのにだまし討ちというのは、あり得ません。よくないことだから大急ぎで進めてしまうという意図が露骨にあらわれているではありませんか。
県議会が決めてもいないのに、勝手に話を進めていいのか。この点は、8月17日に開かれた宇摩圏域医療再生協議会でも心配の声が上がりました。ある委員は、10月中旬までに取りまとめるのは時間的に可能なのか、議会提案などとと質問。これに対して何と県の担当者が、やらなければならないと答えます。別の委員が、議会を通さず国へ計画を上げてもよいのかと質問。さらに、3人目の委員も、議会提案よりも先に国へ提出となるが大丈夫か。議会議決前提で提出するのかと、極めて真っ当な質問を行っています。3人もの委員さんが次々不安を表明するというのは、よほどのことです。これに対して県の担当者は、10月に提出するのはあくまでも再生計画案である。県立病院の譲渡関係の手続はその後のことになるので、切り離して考えてほしいなどと説得しています。
切り離してなどと言いますが、再生計画が三島病院の民間譲渡に関連する計画なのですから、これはまさに無理が通れば道理が引っ込むの典型であり、議会無視を唆すやり方です。県議会は、このような公営企業管理局の暴走をチェックする使命があります。
県立病院の経営が思わしくない、医師が確保できない、だから県立をやめて民間に引き渡すというのは、根本的に間違いです。まして46億円かけてつくった病院を2億円程度で売り渡す一方、100億円の累積赤字、借金は県が肩がわりをするというのは、税金の使い道としても大間違いです。だったらどうするのか。経営を立て直し、医師を確保し、責任を持って県立で存続するのが産みの親としての県の責任ではないですか。本来、この産みの親が育ての親である職員、患者さん、県民とともに病院を守りはぐくんで地域医療を発展させるべきであり、例えて言うなら、この子はこんなにいい子ですよ、大事な子供ですよと人様にも自慢して当たり前。ところが産みの親の県が、この子はできの悪い子、稼ぎの悪い子とばかりに見放そうとしている。
まず、民間移譲の理由とされている経営赤字について、今回の第3次愛媛県立病院財政健全化計画によると、2007年度の県立病院全体の決算は8億900 万円の赤字であり、その約7割は県立三島病院の赤字が占めているとのことです。お聞きしたいのは、赤字の7割が三島病院というのは本当か。それなら、残り3割の内訳はどうなっているのか。赤字の病院別にそれぞれ何割かお示しください。
2007年度の三島病院の赤字は5億6,848万6,000円です。ほかの赤字3病院の合計が8億2,292万円です。三島5億、ほかが8億、これでなぜ三島病院の赤字が7割ということになるのか解せませんので、わかるようにお答えください。赤字の総額は約14億円、これに占める三島病院の赤字比率は4割というのが正解ではありませんか。間違った数字を殊さら言いたて、ほかの子供たちと比較していたずらにおとしめるというのは、いかにこの子憎しであっても許されることではありません。赤字の7割が三島病院だというのは間違いだったと明確に認めるべきであります。
誤りはこれにとどまりません。実は県の挙げている数字は、それぞれの県病院に対して県が一般会計から繰り入れた後の数字であって、本当の赤字を比べるためには、繰り入れ前の数字で見なければなりません。
そこで、計算をし直すと、次のようになります。県立病院の中で唯一黒字を続けているとされてきた県立中央病院は、実はずっと赤字を続けており、2007 年度も約13億円の赤字。そこへ県が約19億円穴埋めした結果、赤字転じて6億円の黒字に。それから、今治病院と三島病院の場合は、ともに9億円台の赤字でしたが、今治には6億円穴埋め、三島には4億円穴埋めした結果、赤字は今治3億円、三島5億円と大きな差がつきました。新居浜病院は、13億円の赤字に県が11億円もの穴埋めをしたため、赤字は2億円に縮小し、三島の1.4倍も大きかった新居浜の赤字が一転、三島の半分以下に縮まりました。
繰り入れ前のいわば本来の赤字で比べてみますと、大きい順に、新居浜病院13億円台、中央病院12億円台、三島病院、今治病院各9億円台、南宇和病院6億円台の順になって、本来の赤字に対する三島病院の占める比率は18.5%にすぎません。赤字の7割が三島病院のせいだとする県の主張がいかに実態から離れたものか。これは、ミスを犯したというより、意図的なデマのたぐいだと言わなければなりません。
そこで、質問ですが、確認のため、繰り入れ分を除いた正味の赤字について、何々病院何億円の赤字といったぐあいに、病院名と赤字額を多い順にお示しください。
また、赤字の約7割は県立三島病院の赤字が占めていると言うが、繰り入れ分を除いた赤字に占める比率は18.5%にすぎないのではないか。これも確認をいただきたい。
そして、最後に、10%台の赤字を7割というような誤った現状把握、それも、こんな初歩的、基本的なところでミスを犯すはずがありませんから、赤字の7割というのは意図的な悪宣伝で、そんな誤った現状把握から出発したこの計画は撤回するしかないと考えますが、仮にこういう誤りを含んでいても撤回しない、誤ったままで計画を強行することが許されるというなら、その理由をお示しください。
県公営企業管理局は、来年4月1日からの民間移譲を考えていますが、そうなったとき、今、県財政から繰り入れている5億円はストップし、病院機能の低下を招いたり、職員に対してはたちまち給料が支払えなくなるのではないかと心配されます。既に県立でなくなった鬼北町の北宇和病院では、ことし4月から内科と整形外科が午前中だけの診療となり、午後は予約に限るなど困難を強いられています。
さきの総選挙で四国中央市の市民団体がアンケートを実施しましたが、自民党候補は、県立での存続、充実にこだわらず、現実的な市民運動を展開すべきであると答え、県立での存続を求める陳情には署名できないと回答しました。これに対して当選した民主党候補は、県立三島病院は、地域の一般医療、救急の柱であるべきとして充実策を示すとともに、県立での存続を求める陳情に対しても賛同し、署名いたします。私、白石洋一も、さらに御意見、御要望を承り、現職となったら実際の御協力をいたす所存ですと回答をいたしました。民意の審判は明らかですので、県立としての存続を重ねて強く求め、次の質問に移ります。
2 プルサーマルについて
伊方原発のプルサーマル問題です。
四国電力が国に提出した地震対策、耐震安全性評価結果は、国と県が相次いでやり直しを命じたほどお粗末なものでした。ところが四電は、地震想定を変更する必要はないとして、当初案の地震規模570ガルのまま再提出すると、つい先日報道がありました。このガルというのは地震の揺れ加速度を示す単位で数字が大きいほど地震の規模が大きいのですが、四国電力は、570ガルで押し通そうというのです。
これをほかの電力会社と比べてみますと、佐賀県の玄海原発は、370ガルを500ガルに引き上げ、その後、さらに540ガルに引き上げております。福井県の美浜原発も、405ガルを600ガルに引き上げた後、再度750ガルに引き上げました。敦賀原発は、532ガルから650ガル、さらに800ガルといたしました。中越沖地震で大被害を受けた柏崎刈羽原発が450ガルを2,300ガルに変更するなど、これまでの地震規模を大きく上回る想定にしています。
このような中、県からも国からもやり直しを命じられた伊方が、あくまで570ガルのまま押し通そうというのです。これは県政が四国電力にばかにされている、県知事が侮られていることにほかなりません。
先日の答弁で県は、地震の規模について、高知大岡村眞教授を初め最新の知見を踏まえて見直しているかのように答弁しましたが、岡村教授は1,000ガルを確保すべきだと語っているのですから、570ガルでよいとする四国電力がこの最新の知見を取り入れていないことは明々白々です。
私は、原発の耐震安全性という地域住民を重大な危険に巻き込みかねない問題について、電力会社に計算を任せ、これを原発推進の立場にある国が審査するという手続には問題があるとかねてから主張してまいりましたが、県民の安全に責任を持つ県が独自に原発の耐震安全性を調査し、あくまで570ガルに固執する四国電力に対抗して、最新の知見である1,000ガルの揺れも想定すべきではないか、所見を求めます。
なぜ四国電力が570ガルにこだわるか。その一つの理由に、伊方原発の安全余裕が殊のほか小さいということがあります。2000年12月15日、松山地方裁判所は、伊方原発2号機建設をめぐる判決を言い渡しましたが、その判決理由で、伊方原発の重要施設は設計地震動200ガルの3倍ないし4倍程度の安全余裕があるとしているのです。すなわち200ガルの3倍で600ガル、4倍で800ガルまでの地震には耐えるが、それ以上になると危ないということです。四電がこだわる570ガルは、いわばぎりぎりの線です。600ガルを超える地震を想定すれば、安全余裕はマイナスになり、1,000ガルともなれば、伊方原発は存在できません。県からも、四国電力のかたくなな姿勢を改めるよう強く求めてください。
加えて、プルサーマルの経済性の問題です。
先ごろ、愛媛新聞の独自取材で、プルサーマル燃料の価格が、従来のウラン燃料に比べてとてつもなく高いことが明らかになりました。ウラン燃料1体の値段が1億円から2億円、プルサーマル燃料が8.9億円ということです。値段が数倍もするものだから、さぞたくさん電気をつくってくれかと思いきや、逆にプルサーマル燃料による発電量はウラン燃料の約8割にすぎません。つまり値段が途方もなく高い燃料を使いながら、できる電気はかえって少ないという、ばかなと言って悪ければ、経済的に愚かな発電がプルサーマルということになります。これは事実なのか。
そこで、ウラン燃料とMOX燃料の1体当たりの価格と発電量の比較はどうか、答弁を求めます。
これに加えて、プルサーマルについては、莫大な宣伝費用がかかっています。テレビをつけても、新聞を開いても、四国電力の広告がプルサーマルは安全だ安全だと宣伝している。本当に安全なものには宣伝は必要ありません。水力発電の安全広告などというものは見たことがありません。危険だからこそ大宣伝するのでしょう。
そこで、四国電力が使っている1年間の広告料は一体幾らになるのか。プルサーマルの経済性を見るのに必要ですので、県としてお答えください。
伊方原発でやろうとしているプルサーマルは、世界に例のない過酷な条件のプルサーマルであることが判明してまいりました。それは、プルサーマルを実施する伊方原発3号機の燃料棒の総数157体のうちMOX燃料は40体、すなわち4分の1がMOX燃料ということですが、2001年にドイツのフィリップスブルク原発を視察した中川悦良元県議によると、MOX燃料を3分の1使っていると言われていたこの原発の所長が中川氏に言うには、3分の1なんて冗談じゃありません。1割以上は使わせません。だれがそんなことを言っているのかとのことで、逆に怒られたということでした。1割以下のドイツのプルサーマルに比べても、伊方ではとてつもなく大量のプルトニウムを燃やすことになるということが一つ。そして、もう一つは、一緒に燃やす従来型の燃料の燃焼度が高いことで、これはプルサーマルが盛んなフランスでもやったことのないものです。
四国電力は、ベルギーでやったことがあると言ってきましたが、それなら詳しいデータを出すように私たちがいくら要求しても、そのデータを出しませんでした。ところが伊方へのMOX燃料搬入が決まり、もういいと判断したのか、ベルギーの実態についてようやく公表しました。
それによると、MOX燃料に含まれるプルトニウムの割合を示す富化度が、ベルギーでは3.8%なのに伊方原発では4.1%と高く、また、一緒に燃やす高燃焼度ウラン燃料の濃縮度は、ベルギー4.45%に対して伊方原発は4.8%といずれも高くなっている上、MOX燃料の装荷率は、ベルギーで最大20%、実際には10%台と見込まれるのに対し伊方は25%と、ベルギーに比べても伊方のプルサーマルが過酷な条件で行われることが明らかになりました。このような内容だからこそ長らく公開されなかったのだと、今、思い知らされた次第です。
ベルギーですらこんなにたくさんのプルトニウムは燃やしていないという、世界初、歴史上初めてのことが伊方原発でやられようとしているという認識が一体県にあるのかどうかお尋ねします。
また、ベルギーの実態について、これまで県は、秘密保持を盾に公表できないと説明してきましたが、現在は公表されているのですから、今から見ると誤った説明だったのではありませんか。そのことを認めますか。明確にお答えください。
3 新型インフルエンザ対策について
次に、新型インフルエンザ対策について端的にお尋ねしますが、本県での発症者数、重症者数をどの程度と予測していますか。
発熱した患者が外来受診する体制はどのように確保していますか。
また、重症の場合、例えば、ウイルス性肺炎では集中治療室で人工呼吸器による管理が必要とされますが、重症者対応の医療機関の必要数は確保できますか。
国民健康保険証をもらえず、窓口10割負担の資格証明書しか持っていない家庭が4,495世帯ありますが、病院にかかれず手おくれになっては大変です。短期保険証を発行するよう市町に助言してはいかがですか。
ワクチン接種の費用が自己負担分で1人6,000円ないし8,000円とのことですが、市町と共同で収入の低い人々への減免をしてはどうでしょうか。
4 医療費無料制度について
最後になりますが、国民に背を向けた政治に厳しい審判が下ったさきの総選挙の結果を受けとめ、県民の福祉向上を図ることが今必要です。
例えば、子供たちの病院代無料制度が広がり、全国市町村の2割が小学生、中学生を無料にしています。都道府県段階でも、東京都に続いて来月から群馬県が小学生、中学生の無料化を始めます。本県でも、小中学生の無料化実施に踏み出す考えはありますか。あるいは、その検討を行う考えがあるのか、それともそのいずれも考えていないのか、お答えください。
それから、後期高齢者医療制度の廃止が俎上に上っている今、75歳以上の人々について医療無料化を断行すべきと考えます。
ヨーロッパなどの多くの国が病院代の無料制度あるいは低額で診療を受けられる制度を実施しています。日本でも、国として医療無料化を目指し、差し当たり大急ぎで子供と高齢者の無料化を優先して実現してもらいたいのですが、まず、本県が75歳以上の医療無料化を断行して先鞭をつけていただきたいと考えますが、いかがですか。
5 私立高校生の授業料免除について
あわせて、今回の選挙で高校授業料の無償化が争点になりました。
OECD加盟の先進国30カ国中、高校授業料を取っている国は、日本、韓国などわずか4カ国にすぎません。ほかの26カ国は高校授業料を取っていないという事実は、今日の日本で家庭の経済的事情で高校を中退せざるを得ない若者が増加していることを考えると、早く改善しなければと痛感するものです。
今回の県補正予算で高校授業料の減免制度の枠拡大の予算が計上されており、大変よいことでありますが、この制度は公立高校授業料相当分の免除を行うものであるところから、県立高校生については授業料月額9,900円が全額免除されるものの、私立高校生については授業料月額約2万円のうち9,900円の免除であり、残り約1万円の家庭負担は残ることになります。県立も私立も通っているのは愛媛の子供たちです。どちらも全額免除となるよう制度の改善を進めていただきたいが、いかがですか。
私立高校の子供たちに家庭負担が残ることについて、知事は胸が痛まないか、そのこともあわせてお答えください。
以上で終わります。
理事者答弁
- 知事
-
佐々木議員の質問に答弁いたします。
私立高校生の授業料免除に関しまして、同じ県民の子弟でありながら、私立高校の子供たちに家庭負担が残ることについて、知事は胸が痛まないのかとのお尋ねでございました。
県では、保護者の経済的理由によりまして生徒が私立高校で学ぶ機会が閉ざされないよう、学校法人が行う授業料減免による就学促進事業に対し補助を行うなど、これまでも、経済的に困窮している世帯に対し、できる限りの支援を行ってきたところでございます。
特に、生活保護世帯につきましては、生活保護の生業扶助の支給と授業料の減免により、実質的に家庭負担が生じないよう措置してきたところでありますが、生活保護世帯を除く低所得世帯については、家庭負担が残る現状にございます。
しかしながら、本県財政が厳しい中で、県立高等学校の授業料相当額以上に県費を投入することについて、県民の理解が得られるのかといった問題もございますし、独自の建学の精神のもと、特色のある教育活動を展開している私立高校において、受益者としての負担を全く求めないとすることの是非についての議論もあるところでありまして、家庭負担をすべて解消することは困難であると考えております。
私は、これまでも、あすの愛媛を担う人材の育成を重点目標として施策を推進してまいりましたが、その中でも、私立高校が本県学校教育の充実、発展に重要な役割を果たしているとの認識のもと、厳しい財政状況下にありましても、今回の9月補正予算において私立学校運営費補助金を増額補正し、私学経営の安定化と保護者負担の軽減を図ることとしたところでもございます。
今後、新政権が掲げております公立高校の実質無償化と私立高校生の学費負担の軽減を初めとする新しい政策の動向を踏まえつつ、佐々木議員の御指摘がございました胸の痛みが和らぐ方向へ向かって可能な限りの私学助成に努めてまいりたいと思っております。
その他の問題につきましては、関係理事者の方から答弁させることといたします。
- 公営企業管理者
-
佐々木議員にお答えします。
県立三島病院についての第1問目、赤字の残りの3割の内訳はどうなっているのか。赤字の病院別にそれぞれ何割と示せという御質問です。
経営改善計画の記述と同様に比較しますと、議員おっしゃられていましたけれども、県立病院全体の8億900万円の赤字に対しまして、今治病院が約4割、南宇和病院と新居浜病院がいずれも約3割を占めることになります。そうすると、赤字4病院の比率を単純に合計いたしますと10割を超えます。これは、平成 19年度決算で赤字となったのは、三島病院と今治、南宇和、新居浜の計4病院で、中央病院のみが黒字決算でございました。中央病院の黒字5億8,000万円が他病院の赤字の合計13億9,000万円を減らして、県立病院全体の赤字額が少なくなっているためでございます。
経営状況に関する比較や表現の方法はさまざまに考えられますが、いずれにしても、赤字額は三島病院の5億7,000万円が最も多うございます。また、その程度ですけれども、赤字決算4病院だけで見ますと、赤字総額13億9,000万円の4割を三島病院が占めております。同規模の南宇和病院と比較しましても、赤字額は約2倍、額にして3億円もございます。また、三島病院単独で中央病院の黒字5億8,000万円をほぼ帳消しにしております。大きな赤字が発生しております。
第2問目でございますけれども、各県立病院に一般会計から支出している3条負担金の繰り入れ分を除いた正味の赤字について、病院名と赤字額を多い順に示せということです。
これも議員が御指摘されていましたけれども、一般会計からの負担金、繰入金を除いた収支を試算いたしますと、多い順にいきますと、新居浜病院が14億円のマイナス、中央病院が13億円のマイナス、三島病院が9億6,000万円マイナス、今治病院がほぼ同額の9億3,000万円のマイナス、南宇和病院が6億1,000万円のマイナスになっております。
一般会計負担金と申しますのは、具体的には、救命救急センターとか周産期母子医療センターなど、病院の料金収入だけでは賄い切れない高度特殊医療を実施することによって必然的に発生します赤字などを補てんする趣旨のものでございます。このために、三次救急等の不採算部門を多く抱える中央と新居浜病院の受け入れ額は大きく、一般会計負担金を除くと、その結果、中央、新居浜の赤字が大きくなります。
しかしながら、この一般会計負担金を除いた赤字の額でも、病床数183床の三島病院は、病床数320床の今治病院と同額、病床数がほぼ同規模の南宇和病院より約3億円多い赤字を出しております。
第3問目、赤字の約7割は県立三島病院の赤字が占めていると言うが、繰り入れ分を除いた赤字に占める比率は18.5%にすぎないのではないかという御質問です。
議員の御指摘のとおり、確かに一般会計からの繰り入れを除いた収支の試算では、病院事業全体で52億円のマイナスになっております。このうち三島病院は9億6,000万円のマイナスで、52億円と9億6,000万円のマイナスでございますので、比率は議員の御指摘のとおり確かに18.5%です。
しかしながら、この繰り入れを除いた赤字に占める率でも、病床数183床の三島病院は、病床数320床の今治病院とほぼ同率、病床数がほぼ同規模の南宇和病院より約7ポイント上回っております。
第4問目でございますけれども、このような誤った現状認識から出発したこの計画を撤回しない理由を示せという御質問でございます。
本年8月に公表いたしました第3次愛媛県立病院財政健全化計画の中にも記載しておりますとおり、現在、三島病院は、医師不足の中で、中央病院からの医師派遣によって辛うじて運営できているにすぎません。今後、医師の引き揚げなどがあれば、いつ病院休止の事態に陥るかもしれない状態に陥っております。すなわち現実問題として、今後、医師不足のために病院が維持できなくなる可能性が高いということでございます。
今回の計画は、そのような事態を回避して、宇摩圏域の医療崩壊を未然に防止するために最も現実的な方策を選択したものでございます。どうか御理解を賜りますようお願いいたします。
- 総務部長
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佐々木議員にお答えをいたします。
私立高校生の授業料免除についてのうち、私立高校生についても全額免除となるよう制度改善してはどうかとのお尋ねでございます。
私立高校授業料減免制度は、生活保護世帯と家計急変世帯は国庫補助の対象でありますが、その他の世帯は国庫補助の対象外となっておりまして、本県は、厳しい財政状況の中、県単独予算により、市町村民税非課税等の世帯に対しまして県立高等学校授業料相当額の補助を行っているところでございます。
今回の補正予算では、経済、雇用情勢の急激な悪化により、経済的な理由で学業の継続が困難となる生徒が大幅に増加する見込みでありますことから、国の1次補正予算で措置された高等学校授業料減免事業等支援臨時特例交付金を活用して、平成23年度までの授業料減免対象者の増加見込み分を措置することとしたところでございます。
一方、低所得世帯の授業料を全額免除することにつきましては、先ほど知事がお答えいたしました課題がございます。それに加えまして、今回の国の交付金の本県への交付見込額は、平成23年度までの減免対象者の増加見込み分を賄う規模にとどまっていること。交付金は、減免対象者の増加分には全額充当することができることとなっておりますが、制度の拡充には2分の1の新たな県費負担が必要となることなどを踏まえまして、困難であると考えております。
県といたしましては、先ほど知事がお答えをいたしましたとおり、新政権が掲げる公立高校の実質無償化と私立高校生の学費負担の軽減を初めとする新しい施策の動向を注視しながら、制度のあり方について検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
- 県民環境部長
-
佐々木議員にお答えをいたします。
プルサーマルについて、5問お尋ねがございました。
初めに、県が独自に原発の耐震安全性を調査し、1,000ガルの揺れも想定すべきでないかとのお尋ねでございました。
伊方原発の耐震安全性につきましては、四国電力が敷地周辺の断層や地質等の詳細な調査結果に基づいて基準地震動を設定した上で、設備等がその地震動に耐え得るかどうかを評価し、さらに、その結果について国が敷地前面海域断層の独自調査や別の解析プログラムを用いた地震動評価のチェックを行うなどして、妥当性を審査、確認しているところであります。
したがって、県としては、独自に同じような調査を実施して、基準地震動を想定することまでは考えておりません。
なお、県といたしましては、独自に設置しております伊方原発環境安全管理委員会技術専門部会におきまして、国から審査状況等の説明を受け、耐震評価の基本となる基準地震動も含め評価結果の妥当性について審議していただくとともに、必要があれば、本年2月に行ったように、四国電力に追加評価を求めるなど厳格に確認していくこととしております。
次に、ウラン燃料とMOX燃料の1体当たりの価格と発電量の比較はどうかとのお尋ねでございました。
核燃料の価格につきましては、四国電力では、商業契約上の事項であり公開できないとしております。
県としましては、過去に装荷されたウラン燃料の価格につきましては承知しておりますが、税務上知り得た情報に当たりますので、守秘義務の関係から公表できないところであります。
また、今後、装荷されるMOXを含む燃料につきましては、現時点では承知しておりません。
また、1体当たりの発電電力量につきましては、それぞれの燃料の燃焼度制限値まで使用すると仮定した場合には、MOX燃料は高燃焼度ウラン燃料の約8割となっております。
次に、四国電力のプルサーマル関連広告費用は年間幾らかとのお尋ねでございました。
県としては、四国電力のプルサーマル関連広告費用につきましては承知しておりませんが、四国電力のプルサーマル関連の広報としては、ホームページや原子力全般の広報パンフレット、広報誌などへの掲載のほか、発電所見学会や八西地区の各戸訪問における説明などがあると聞いております。
次に、世界初、歴史上初めてのことが行われようとしているという認識はあるのかとのお尋ねでございました。
佐々木議員お話の高燃焼度ウラン燃料とMOX燃料の併用につきましては、ベルギーでの使用実績との比較において、MOX燃料の富化度やウラン燃料の初期濃縮度は伊方の方が高くなっておりますが、最高燃焼度をベルギーと比べ同等または低くしていること。また、国の安全審査において、それぞれの燃料の特性を適切に取り込んだ設計解析プログラムにより、濃縮度等のデータも含め評価された結果、必要な停止余裕が確保されていることや、適切な燃料配置等により出力分布の平坦化が可能であることなど安全性が確認されていること。加えて高燃焼度ウラン燃料とMOX燃料の安全な併用実績があることなどから、伊方3号機のプルサーマル計画で世界初、歴史上初めてのことが行われようとしているという認識は持っておりません。
最後に、県は、これまでベルギーの実態は公表できないと説明してきたが、現在公表されていることから見て、誤った説明ではなかったのかとのお尋ねでございました。
佐々木議員お話のベルギーにおける高燃焼度ウラン燃料とMOX燃料の併用実績に関する詳細データにつきましては、当時、国から、四国電力と調査会社との委託契約における秘密保持との関係もあるため公開できない旨の説明を受けていたものであり、誤った説明は行っておりません。
その後、県議会での要請もあり、国に対し再三、具体的なデータの開示を求めてきていたところ、四国電力が委託先との折衝を行った結果、本年5月に公表が可能となったものと聞いております。
以上でございます。
- 保健福祉部長
-
佐々木議員にお答えいたします。
まず、新型インフルエンザ対策について、4点のお尋ねがございました。
1点目は、発症者数、重症者数をどの程度と予測しているのかとのことでございます。
厚生労働省が示した今回の新型インフルエンザの流行シナリオでは、1回の流行期における発症率が人口の20%、重症化率が発症者の0.15%とされておりまして、これに基づく試算として、愛媛県では発症者がおよそ28万8,000人、重症者が432人と推計をいたしております。
2点目は、発熱患者が外来受診する体制はどのように確保しているのか。また、重症者対応の医療機関の確保はどうかとのお尋ねでございます。
新型インフルエンザ患者の外来受診につきましては、患者数の急激な増加にも対応できるよう、現在、原則として、すべての医療機関において診療が可能な体制としております。
また、重症者対応の医療機関の確保につきましては、入院診療が可能な医療機関の病床稼働率、人工呼吸器の保有状況等を調査いたしまして、設備面での対応は可能と見込んでおりますが、さらに、その結果をもとに、現在、乳幼児等が重症化した場合の受け入れ体制について医療機関との調整を進めているところでございます。
3点目は、資格証明書を発行されている4,495世帯に短期被保険者証を発行するよう市町に助言してはどうかとのことでございます。
県といたしましては、従来から、国の方針を踏まえ、市町に対して、資格証明書交付世帯から医療を受ける必要があり医療費の一時払いが困難であるとの申し出があった場合には、市町の判断により短期被保険者証を交付できる旨の助言も行っておるところでありまして、今回の新型インフルエンザの発生に当たりましても、5月12日付で市町に対し、改めて同趣旨の徹底と資格証明書交付世帯への周知を要請したところでございます。
現在、資格証明書交付世帯の最も多い松山市におきましては、新型インフルエンザまたはその疑いがあると診断された場合、資格証明書により一般の被保険者証と同じ自己負担割合で受診できるよう措置されておりますこともありまして、県といたしましては、市町に対し短期被保険者証の一律交付を求める考えはございませんが、資格証明書交付世帯の状況等に応じて適宜適切な措置をとるよう、引き続き助言をしてまいりたいと考えております。
4点目は、ワクチン接種の自己負担分への低所得者減免をしてはどうかとのお尋ねでございます。
今回の新型インフルエンザに係るワクチンの接種につきましては、現在、国において実施に向けた検討作業が行われているところでございまして、9月8日、都道府県を対象にございました説明会の中で、低所得者の負担軽減措置のあり方についても、今後、国において検討するとされております。このことから、国において適切に対応されるものと考えておりまして、県といたしましては、その検討状況を見守りたいと考えております。
次に、医療費無料制度について、2点のお尋ねがございました。
1点目は、小中学生の医療費無料化実施に踏み出す考えはあるか。あるいは、その検討を行う考えはあるか、そのいずれも考えていないか、明らかにせよとのお尋ねでございます。
本県におきましては、乳幼児の保健、福祉の増進及び養育者の負担の軽減を図るため、入院、通院ともに就学前までの医療費助成を行っておりまして、この助成対象を小中学生まで拡大し、自己負担を無料化することにつきましては、現在の極めて厳しい財政事情から実施は困難でございまして、今のところ検討する考えはございませんので、御理解を賜りたいと存じます。
2点目は、国に先駆けて75歳以上の医療費無料化を断行してはどうかとのことでございます。
本県の75歳以上の高齢者が医療機関の窓口で支払う一部負担金の額は、年間約130億円でございまして、現在の逼迫した県の財政事情から見て、無料化は困難と考えております。
なお、佐々木議員お話のとおり、今後、新政権のもとで、後期高齢者医療制度の廃止に向けて新しい医療制度の検討も行われると聞いておりまして、御提案の医療費負担のあり方についても、その中で議論されると考えておりますが、いずれにいたしましても、本来、国において少子高齢化社会にふさわしい社会保障制度となるよう制度設計されるべきものと考えております。
以上でございます。
佐々木泉県議の再質問
1の(1)と(4)について再質問を行います。
公営企業管理者は、第3次愛媛県立病院財政健全化計画の中で書いてありました県立病院全体の赤字の中で、その7割を県立三島病院の赤字が占めていると、こう書いてあるのに対して、私は、残りの3割を示せとこう言いました。そうしたら、それぞれの病院は4割だ、3割だ、3割だと、合計すると17割になってしまうんですね。こんなやり方ありますか。
ここで質問しているのは、県立病院の赤字の中で、三島病院が7割の赤字の責任があるんだったら、残りの3割を示せとこう言ったわけですよね。もしあちこち集めて17割になるんだったら、もともと7割を占めているというそれ自体、前提がおかしかったということを認めなきゃだめじゃないですか。
あの再建計画を見てみると、だれでも県立病院は、中央病院なんかは黒字だけれども、たくさんある赤字の7割を伊予三島の三島病院が占めていると、こう思いますよ。
こういうやり方で病院を移譲するというやり方は本当に許しがたいことだと思いますので、この質問というのは、3割の内訳を示せとこういうことでしたが、合計が10割を超える、17割になるというんだったら、その7割ということ自体が問題ではないかということを問うてもおるわけです。ですから、そういうふうにお答えをいただきたいと思います。
次に、(4)の方ですが、このような誤った現状把握から出発したこの計画を撤回しない理由を示せとこう言いました。
7割というのはとんでもない数字だ、いわばデマに近い数字だと、そういうことで話を進めてきたわけですからね。管理者もお認めになったように、(3)で 18.5%の責任しか三島病院はないということがはっきりしたわけです。7割だと言っていたのが2割にも満たない比率だと。いろいろ病床の数とか言いましたけれども、結局こういう計画に対して前提が間違っていたわけですから、これは撤回をして、県議会の議論も踏まえてきちっとした方向を出すべきだと思います。
なお、つけ加えますが、医師が引き揚げてしまって、これは存続できないからというようなことをね、公営企業の管理者が言うべき問題ではないでしょう。医師を確保するのが県立病院の総帥である企業管理責任者の仕事だと思いますので、そのことも含めて、撤回を求めながら答弁を求めたいと思います。
再質問に対する理事者の再答弁
- 公営企業管理者
-
再質問の第1点でございますけれども、問1の(1)の関係ですけれども、これにつきましては、既に答弁いたしましたとおり、経営状況についての表現とか比較の方法はさまざまに考えられますということでございます。
それから、問1の(4)、やはり誤った現状把握から出発したこの計画を撤回しない理由を示せという御質問と同等の質問だと思っています。ただ申し上げましたように、三島病院の場合は、医師不足で病院が継続できかねる現状にあるということが問題の核心であると申し上げております。
以上でございます。
佐々木泉県議の再々質問
1の(1)と(4)です。
答弁は本当に驚くべきものだったと思います。この赤字についてはいろんな表現の仕方があるとおっしゃるけれども、この再建計画案を見たら、表まで入れてグラフまで入れて大きい字で、赤字の7割は三島病院がつくったという趣旨のことが書いてある。どこを見ても、お認めになったような18.5%にすぎないというようなことは書いてもいないですよ。数字自体が書いていない。ですから、今のおっしゃったような答弁では納得ができません。
そして、(4)の方は、このままでは医師が引き揚げてしまう、繰り返しされましたけれども、そこを手を打つ、県立病院として存続を図る、これが県や公営企業管理局の仕事ではないかと。先ほど知事の答弁では、本当に含みのある味わいのある御答弁をいただいて、心が痛んでいるということを私も受けとめました。しかし、公営企業管理者の方は、そういうところ胸の痛みはないんですか。御答弁をお願いします。
再々質問に対する理事者答弁
- 公営企業管理者
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再々質問の第1問目、問1の(1)でございますけれども、赤字を誇張しているのではないかという御質問です。
最前も申し上げましたとおり、経営状態についての表現とか比較の方法はさまざまございます。例えば、平成19年度末現在で、病院事業会計全体の累積赤字は180億円ございます。その約半分に相当する94億円が三島病院のものです。あるいは累積黒字が約60億円となっている中央病院を除く4病院で見ましても、累積赤字240億円の4割を三島病院が占めております。そういった意味で大きな赤字が発生している事実は変わりません。
もう一つ、問1の(4)の御質問でございまして、医師を確保するのは公営企業管理者の役割だろうと、責任を放棄しているのかというふうな御趣旨の質問であると思いますけれども、私どもは最大限の努力を行っております。その結果として、病院休止の事態に至るかもしれない状態に陥っていることを申し上げております。努力について申し上げるよりも、結果について、その方向性と妥当性について御審議をいただきたいと思っています。
以上です。